アピストグラマをもっと知りたい。気付いたら嵌っていたドワーフシクリッドの飼育記録を綴ったブログです。
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2020年7月12日日曜日

AW Story ブラックウォーターの夜明け

AW Story ブラックウォーターの夜明け
究極兵器エロモ・スターを反乱同盟軍に破壊された帝国軍であったが、更に強大な新エロモ・スターを建造中との事実が"フルクラム"を通じて情報提供された。
謎の情報提供者フルクラムが一体誰なのかは極一部の幹部にしか知らされていなかった。
そんな時、フルクラムから帝国軍の新兵器に対抗し得る新たな兵器を開発した、と連絡が入ったためフルクラムの本拠地がある惑星チリに向かった。そこで待っていたのは、かつて心ならずもヘンダイ聖堂を去るしかなかった元パタワンのアソッカ・タノであった。
アソッカはフルクラムという偽名を使い反乱同盟軍を陰で支えていたのだった。そしてアソッカが長い時間を掛け苦労して開発した新兵器が・・・。

秘密兵器"なんちゃってブラックウォーター"

AW Story ブラックウォーターの夜明け
アソッカはこれまで何年もかけてアピストの色揚げについて研究してきたようだ。特にアピストの赤色というのは飼育期間が長くなるにつれ色褪せていってしまう・・・。それを阻止するために餌の種類、水質、水草水槽での飼育、紫外線、底床の砂、舞台用照明フィルター・・・等々、考えられる方法を試行錯誤してきた。
しかしどの方法も〇〇だから△△である、という決定的な結論を見出せずにいたのだった。
最後の手段として、赤褐色のブラックウォーターでの飼育というのは常に考えていたそうだ。体色に赤色を持つアピストの生息地はほぼブラックウォーターで、それが捕食者から身を守る保護色と考えれば単純明快で実に論理的だ。
しかしブラックウォーターのデメリットとして綺麗な写真が撮れないのが一番のネックだったらしい。これは唯一のデメリットであるが、写真好きとしてはかなりの大問題である。

AW Story ブラックウォーターの夜明け
そこで開発されたのが"なんちゃってブラックウォーター"のLUBLA(ルブラ)だそうだ。
見事なまでに水槽内全体を赤褐色に染め上げている。

ルブラを10日間使ってみた

Apistogramma cf. alacrina
Apistogramma cf. alacrina
彼らの生息地はそれほど濃いブラックウォーターではないはずだが、導入から1年以上が経過して徐々に頬の赤色が薄くなってきていた。
あまり期待していなかったが一週間経って蓋を外したら赤色が復活してました!

Apistogramma sp. D56
Apistogramma sp. D56
上のアラクリナ同様何となく頬の赤色が褪せ始めてきたので試してみたら体全体の赤色が鮮明になってきた感じを受けます。

Apistogramma sp. aff. gibbiceps / A. sp. Maravilha
Apistogramma sp. aff. gibbiceps / A. sp. Maravilha
珍しいブラジルからの新種。しかもこのような時期に。
ブラジルは他国よりも熱帯雨林を流れる川の流域面積が絶対的に大きいので探したらアピストの新種がもっと見つかる筈。だけどインディオと仲良くなってインディオ保護区で採集させてもらえるような研究熱心な方がいないのが非常に残念。
導入当初は黄色が強いアピストだと思っていましたが、顔周りは各鰭先と同じようなオレンジが滲み出てきました。継続していったら赤に変化するかもっ!(笑)

Apistogramma cf. viejita
Apistogramma cf. viejita
珍しく目の後方にも赤点があるヴィエジタでしたが時間の経過とともにそれらの赤色が濃くなってきました。こちらも継続していったらどうなるのか興味津々。

元々赤の色素を持っていないアピストには効果は期待できないと思いますが、ブラックウォーターの住人であれば本来保護色としての赤色の色素を持っているはずなので色揚げが期待できると思います。ただし褪色してから長時間経過してしまっている場合は難しいかもしれません。
それと、我が家は全く稚魚育成をしていないので試せませんが、産まれてきた稚魚の色揚げにも大きな効果を多分期待できると思います。
もちろん与える餌や水質などにも影響されるものと思われるので、色揚げの一つの方法として捉え、他の方法と併せて総合的にアプローチしていくのが得策だと感じます。
デメリットとしては、観賞的にちょっと・・・という問題はあります。1~2週間で効果が表れるのであれば定期的に蓋をローテーションすれば良いかな、と思います。
いずれにしてもまだまだ検証途中という状況なので、今後も検証を続けて効果を見極めていこうと思っています。

何だか途中から普通の話し方になってしまったけど・・・

バクテリアと共にあらんことを!


この記事はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり実在のものとは関係ありません。
そしてこれを書いた人のキャラもフィクションです。
掲載内容については、私の知識や経験を基に書いているため必ずしも正しいとは限りません。


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2020年4月12日日曜日

AW EP-V 暗黒面のコントロール

 遠い昔、はるかかなたの銀河系で・・・ 
つい最近、手を伸ばせば届く小さな水槽で・・・
AQUA WARS episode5 暗黒面のコントロール
休息が必要だった。絶体絶命の窮地に立たされるも帝国軍が誇る究極兵器エロモ・スターを破壊した反乱同盟軍。手に汗握る展開と劇的な勝利に沸いた反乱軍であったがそれに伴うダメージも甚大であった。
被害の修復作業と艦隊の英気を養うため反乱軍はコロンビア南東部ミトゥイーンにある秘密基地に集結した。ルーク・スカイウォーター率いる自由の戦士たちは久しぶりに穏やかな時の流れを感じていた。





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秘密基地ミトゥイーン

南米地図
ミトゥイーンはほぼ赤道直下に位置する。気候は一年を通して安定しており、雨季と乾季が繰り返されるが日本の四季のような大きな気候の変化はない。また緯度が低いため日の出・日の入り時間も一定していて昼と夜の時間が一年を通してほぼ同じ12時間である。

アピストグラマの生息地は、ブラジル・コロンビア・ペルー・ベネズエラ・エクアドル・ボリビア等広範囲に及ぶが、いずれの生息地もほぼ赤道直下に位置しており同じような気候に生息している。

ライトサイドとダークサイド
AWにおける"ダークサイドに堕ちる"とは『妬み嫉みの思いが次第に怒りに変わりその感情に支配されてしまうこと』を意味するが、ここではアクアリウムにおけるライトサイド(光明面)とダークサイド(暗黒面)について考える。つまり照明のONとOFFである。

生息地での昼の陽ざしの強さは言うまでもないだろう。
夜は多少の月明りがあるが熱帯雨林に囲まれた小川の水中にまで届く光はほぼ無い。更にアピストなど小型の魚は頭上に障害物がある場所を好むので彼らに見える物は漆黒の闇だけだ。
日没から夜明けまでの少なくとも10時間はこのような真っ暗な環境で動かずに時間を過ごしている。その間連続で睡眠しているわけではなく、周りを警戒しながら寝たり起きたりの短い睡眠を繰り返しているようだ。

このように生息地では規則正しいメリハリのある明と暗が繰り返されているが、飼育環境での明と暗はどうだろうか?
ほとんどがアクアリウム用の照明機器を使用し、中にはタイマー管理して規則正しく明と暗を再現しているヘンダイやパタワンが多いのではないだろうか。飼育環境下での照明の点灯時間は、コケの繁殖防止なども考慮して6~9時間程度が良いだろう。それ以外の時間帯は真っ暗な環境にするのがベストだ。

光と体内リズム
光は生物が生きていく上で必要不可欠な要素である(特殊な環境に生息する一部の生体を除く)。変わることない24時間という周期に体内リズムを同調させていて、光がそのリズムに大きな影響を与えているからだ。
アクアリウム用の照明というと最近はLEDライトが主流になりつつある。水草育成に特化したライトや、色温度を変化させることにより太陽光に似せたり生体の色を鮮明に見せたりとその種類は様々だ。
アピストの綺麗な体色を楽しむには蛍光灯の光が一番馴染む感はあるが、アピスト自身は光の強さや色温度を気にしたりストレスを感じている様子は窺えない。
Apistogramma sp. D56

寝る子は育つ
睡眠はあらゆる生物にとって重要だ。
レム睡眠中に夢を見ながら脳では記憶の整理をしている。とある研究によると魚類もレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しているようだ。夢を見ているのかどうかは定かではないが。
また睡眠は成長に関しても重要なファクターとなる。明るい時間帯は摂食して体内に栄養を蓄え、睡眠中に成長ホルモンを分泌させて成長する。
水草も同様に明るい時間帯は光合成により栄養を蓄えて夜間に生長する。水草水槽を管理しているなら朝になって水草の急激な生長に驚いたなんて経験が何度かあるはずだ。

明かりはストレスになり得る
アピストが照明に関してストレスを感じてるとしたら、照明が点灯している時間よりも消灯している時間だろう。
もし現在管理している飼育環境にて生息地と同じような漆黒の闇を12時間以上与えられていなかったり、点灯・消灯時間が不規則ならばアピストにストレスを与えて次のような悪影響を及ぼしている可能性がある。
充分な睡眠をとれず消化や成長に支障をきたしている。
体内リズムが狂いホルモンの分泌に支障をきたしている。
成長ホルモンや睡眠ホルモン(メラトニン)など。
本来の綺麗な体色ではなく何となくくすんだ体色になっている。
①②にも関連するが、常に光を感じているので発色機能に支障をきたしている可能性がある。
DVを受けている場合それに対抗する体力の回復が見込めない。
魚眼レンズと言われるように集光能力に長ける魚類の視力は思いのほか良い。消灯時であっても極僅かな光を頼りに相手の居場所を特定してDVを繰り返している可能性が高い。
水草が徒長したり縦伸びする。
僅かな光を求めて上へ上へと伸び、這わせたい下草が縦伸びしてしまう。
微かな光でも生長するコケがガラス面に蔓延る。

特に気を付けたいのは④だ。小さな水槽内では例えペアであったとしても縄張り争いが絶えないのがシクリッド。
例えば・・・
ある弱者は照明点灯時には強者から身を隠し目の前に流れてきたブラインシュリンプのみを摂食して食い繋いでいる。消灯時は狭いスポンジ裏ではなくせめて床がある落ち着いた場所でゆっくり休みたいのに、薄明かりのせいで消灯時も身の安全を考え強者の存在を常に意識しなければならない。結果として、睡眠時間はなく体力の回復もままならずストレスが溜まりに溜まっていく。
一方の強者も消灯時なのに薄明かりのせいでチョットした相手の動きが気になって攻撃を続けてしまう。結果として、強者も寝不足に陥る。
といったケースが考えられるのだ。
Apistogramma sp. D56

漆黒の闇をつくる
アクアリウム用の照明と言えば点灯時の光の強弱や色温度などに着目しがちであるが、点灯時よりも消灯時の環境づくりの方が重要だということがお判りいただけるはずだ。
避難場所の隠れ家をいくつも用意しても気に入って使う隠れ家はせいぜい1個か2個である。消灯後にそのお気に入りの隠れ家でゆっくり休ませるためにも漆黒の闇の時間を充分確保してあげるべきだろう。

このような環境づくりに一番適しているのは専用の水槽部屋を確保し、外光が入らないように雨戸を絞めたり徹底的に窓の目隠しをすることだ。
しかし相当年期の入ったヘンダイでも水槽部屋まで用意するのは物理的に難しいことが多い。このような場合は黒いプラダンなどを用意して水槽丸ごと囲ってしまったり、APAP台の窓枠の大きさに合わせてカットしたプラダンで遮光するなど工夫してほしい。
仕事等の関係で夜間のみ照明を点灯するヘンダイやパタワンが多いことだろう。この場合昼間の遮光には充分気を遣う必要がある。

例外的に使う常夜灯
「折角産卵したのに一夜明けたら卵が無くなっていた」とか「浮上間近だったのに稚魚が突然居なくなった」というのは多くのヘンダイが経験しているはずだ。
この理由についてはハッキリ分からないが、照明の点灯や消灯のタイミングで親魚がパニックに陥って食卵や食仔に至ってしまう事もあるようだ。
このように食卵を繰り返すペアの場合、産卵から浮上するまでの約一週間、消灯時にもその水槽だけに小さな常夜灯を設置すると食卵を防止できることがある。消灯時も水槽に光を当てて卵を守っているメスが深い睡眠に入らず集中させ続けるのがその目的だ。
食卵を続けるペアにはこの方法を一度試してみても良いだろう。

紫外線の効果
人類には認識できない紫外線だが魚類にとっては可視光線だ。
この紫外線による体色の変化だったり、紫外線を同じ種族や雌雄の識別に利用しているのでは?と個人的に追求したことがあったが結論は出なかった。
しかしある有名な学者が魚類の紫外線の利用方法について研究しており、間もなく研究結果が出ようとしている。その内容には紫外線を使ったアピストの雌雄識別についても含まれているようなので発表が待ち遠しい。
Apistogramma sp. D58

探査ドロイド
その頃ミトゥイーンの秘密基地に重大な危機が迫っていた。
若きヘンダイ、ルーク・スカイウォーターを捜すことに執念を燃やす帝国軍が無数の探査ドロイドを全域にくまなく放ち、そのうちの一機がミトゥイーンの秘密基地を見つけたのだ。
こうして反乱軍の束の間の休息は終わりを告げたのだった。
Apistogramma sp. D58

バクテリアと共にあらんことを!


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2019年1月31日木曜日

幻のアピスト

Apistogramma sp. D56 / sp. ouaou
A. sp. D56 / sp. ouaou

Apistogramma sp. D56 / sp. ouaou
昨年の12月中旬、突如『遂に獲ったどぉ~!』とメッセージが送られてきました。

送り主はミスター"D"。

私じゃないよ、"Dナンバー"のダニエルの"D"ね(笑)

Apistogramma sp. D56 / sp. ouaou
何が獲れたのかと思っていたら、このアピストでした。

以前から極一部のアピストマニアにより写真が共有され、何処かに棲息しているのは知られていましたが、ほとんど見た人が居ないという全く謎のアピスト。それがA.sp.ouaou(オウアオウ)です。

Apistogramma sp. D56 / sp. ouaou

2012年にノルウェーのTomCが漁師からこれらの写真(著作権の関係でボカしてます)を受け取りましたが、その後携帯電話を紛失してしまい、漁師の連絡先はおろか棲息場所についても全く見当もつかない状況に陥ってしまいました。

Apistogramma sp. D56 / sp. ouaou
アピスト研究者やTomCがコロンビアに採集旅行に行くたびにsp.ouaouが何処かに居るのでは?と探しましたがそれらしきアピストに巡り合えないまま月日が流れていきました。

そして今回、ダニエルとTomCはこの種の派生を推測し、類似したアピストの棲息地を基に三角測量を行い、多分このエリアに棲息しているであろう、と予測。

そしてその予測がドンピシャで当たった、というのが今回の流れです。

Apistogramma sp. D56 / sp. ouaou
ただし、今までアピストマニアにより共有されていた写真の彩度がかなり強調されているので本当に写真に写っているアピストがこのアピストなのか?という疑問は残っています。

ただ私の写真にはしっかり写っていませんが、アラクリナグループに属しているにも関わらず口の両端にD50のようなチョロ髭があったり、と細かく見ていくとアノ写真のアピストとの多くの共通点を見出すことが出来ます。

Apistogramma sp. D56 / sp. ouaou
今回はオスのみの入手になったため繁殖を狙うことは出来ませんが、今後アノ写真のような姿になっていくのかどうか楽しんでみようと思っています。

Apistogramma sp. D56 / sp. ouaou
さて、sp.ouaou(オウアオウ)ってどういう意味か知ってますか?

"Ouaou"はギリシャ語で"Wow!"っていう意味です。

和訳したら、「ワオッ!」とか「スゲー!」ってニュアンスになると思います(笑)

Apistogramma sp. D56 / sp. ouaou
何故ギリシャ語なのかは定かではありませんが、このアピストを見て最初に発した言葉がきっと"Ouaou!"だったのでしょう。

いずれにしても、感嘆詞をそのままアピストのsp.名にした先駆けがこのsp.オウアオウかもしれません。

でもやっぱりセンスは皆無だけどね(笑)


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