アピストグラマをもっと知りたい。気付いたら嵌っていたドワーフシクリッドの飼育記録を綴ったブログです。

2017年12月28日木曜日

間違いではありません

Apistogramma megaptera
A. メガプテラ ・・・ 便乗しまっす!(笑)

Apistogramma megaptera
このアピストに似た種として・・・
  1. A. ブレビス ・・・ 背びれが伸びない
     
  2. A. メガプテラ ・・・ 背びれ前方の4条が伸びる
     
  3. A. ピアロア ・・・ 背びれ全体が伸びる
     
  4. A. sp. ブライトビンデン
が知られていますが、

3. A. ピアロア と 4. A. sp. ブライトビンデンが同種というのは意外と知られていないのではないでしょうか。

と言う私も以前は、コロンビアのプライトビンデンがピアロアで、ブラジルのプライトビンデンはそのまま名前が変わらないと理解していました。

もし新旧のテトラ本を持っていたら見比べていただきたいのですが、旧では『A. sp. ブライトビンデン』と掲載されているアピストが、新では『A. ピアロア』と掲載されています。

(『Breitbinden aus Kolumbien』は相変わらず A. sp. ブライトビンデンで掲載されていますが恐らくまた別種だと思う。)

同じアピストなのに生息地の川や国が変わるだけで名前が変わるのはおかしいと思い、2012年(2011年?)に発表された論文を以前調べた事がありました。

リネアタやペドゥンクラータが記載された時の論文です。

スペイン語で書かれているので細かい内容はよく理解出来ませんでしたが、この時にA. sp. ブライトビンデンと呼ばれていたアピストがメガプテラとピアロアに分けられて記載されました。

この2種の違いは、顎下が云々・・・とあるようですが、その後マイク・ワイズを始めとした識者たちによると、背びれの後方が伸びるか伸びないかというのが一番分かり易い見分け方だと示されています。

Apistogramma piaroa
↑ 以前飼育していた A. ピアロア (= A. sp. ブライトビンデン)

背びれ前方5条以降も伸びてます。

Apistogramma megaptera
↑ A. メガプテラ

背びれの後方は伸びない。

本来ならばピアロアとメガプテラは同レベルで扱われるべきなのに何故日本では解釈が異なってしまったのか・・・。

あの当時『sp. ブライトビンデン』が『メガプテラ』という名前に変わるのはイメージ的に嫌だ!という声がある一部から出ていた事を思い出します(笑)

確かに『ブライトビンデン』という響きはカッコイイですよね!

そして何故かメガプテラだけが注目され、ピアロアには一切触れられなかった経緯があったから今の状況になってしまったのでは?と思います。

確かに改めて論文を見てみると、地図に生息地のポイントが載っているのですがどちらの種もブラジルには生息地ポイントが記載されていません。

しかも掲載されている写真は例の背びれを畳んだホルマリン漬けの写真・・・。

それと最後の方に生きている時の写真が載っていますが、何故かピアロアがメガプテラとして掲載されている・・・。

ご丁寧に掲載されている写真には信用性が無いと本文中に注意書きがある始末・・・。

私が想像するに、この論文を記載するにあたってはベネズエラとコロンビアのアピストのみをサンプル魚として収集して作業が進められたのでは?と思っています。

何しろ『Rio Negro』という単語は1回も出て来ませんし(^-^;

それ故当時日本において、ブラジルとコロンビアを分けて考えざるを得なかった状況と、ピアロアに関して検証が行われなかった事は十分理解出来ます。

ところで、A. ディプロタエニアも同様にそれぞれ流れる方向が違うオリノコ川とネグロ川に生息しています。

この種はかなり古くから存在していたアピストと考えられていて、オリノコ源流域で派生した種がカシキアレ川を経由してブラジル側のネグロ川に達したものといわれています。

恐らくピアロアもこのディプロと同じ経緯をたどったのではないかと想像します。

さてまた色々と講釈を垂れてしまいましたが(^-^;、冒頭の各種は
  1. A. ブレビス ・・・ 背びれが伸びない
     
  2. A. メガプテラ ・・・ 背びれ前方の4条が伸びる
     
  3. A. ピアロア ・・・ 背びれ全体が伸びる
となり、その種に地域差等の違いがあれば種名の前に『cf.』を付けるのが現在の表記方法です。

しかしだからといって『sp. ブライトビンデン』が間違った呼び名だとは言いません!

だって『ブライトビンデン』っていう響きは確かにカッコイイですから(笑)

それと『sp. ロートカイル』も同じで『ウアウペシー』より『ロートカイル』の方が響きが良いですからね(笑)





Apistogramma sp. D3 (cf. payaminonis)
A. sp. D3 (cf. パヤミノニス)

Apistogramma sp. D3 (cf. payaminonis)
尾びれが長いので大きく見えますが、実際には尾びれまで入れて6cmほどのまだ若い個体です。

Apistogramma sp. D3 (cf. payaminonis)
水槽の数には限度があるので、よっぽどの種でない限り産ませないようにしていますが、この種は確実にFを採っておくべきだろうと判断しました!

Apistogramma sp. D3 (cf. payaminonis)
当初は「無精卵?」と思いましたが、無事に孵化し、

Apistogramma sp. D3 (cf. payaminonis)
浮上しましたぁ~(^O^)

Apistogramma sp. D3 (cf. payaminonis)
♂も一緒に仲良く子育てをしていましたが、いつ何が起こるか分からないので♂は別水槽行き(笑)

Apistogramma sp. D3 (cf. payaminonis)
今のところは数が減ることはなく順調に推移しています。

Apistogramma sp. D3 (cf. payaminonis)
さぁまた稚魚用水槽を工面しないと・・・(^-^;


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8 件のコメント:

はかせ さんのコメント...

そういうことねー。なんとなくは識別してはいましたが。まぁ、そのアピストを飼って楽しめればそれでいいんですけどね。後ろの方もギザギザ伸びてりゃ、ピアロアねー。

abot さんのコメント...

どうも!
なるほど!ピアロアってそういう事だったんですか!
ウチのは念力を送っても後ろの方はギザらないみたいなんでピアロアではないみたいですね〜。
デスモ博士の記事は毎回勉強になります!
ありがとうございます!

デスモ さんのコメント...

> はかせさん

昔アクアライフに載ったのはメガプテラじゃなくピアロアだって言わなかったっけ?(笑)
まぁアピストを知らない人にとっては名前なんてどっちでも問題ないはずだよね。
でも「メガプテラ」「ピアロア」「sp.ブライトビンデン」が如何にも別種の如く同じページに掲載されているお店はどうなのかなぁ~、とは思います(^-^;

デスモ さんのコメント...

> abotさん

いや、念力を送り続ければピアロアに変身するかもよ!(笑)
まだ4cmに満たない第二性徴期を迎える前は、メガプテラもピアロアも背びれは大差無いから。
ウチのも念力を送ってみようと思います!(笑)

梨乃のパパ さんのコメント...

どうもです~
成るほど~ギザビョ~がピアロアね!!(笑)
コロンビアとネグロにピアロアが居るて事ね?(笑)
それとも~コロンビア、ベネズエラで来たギザビョ~は
ブラジルの買い付け?て事~かの~(汗)

ナル さんのコメント...

ビンデン ピアロア メカゴジラ
どれも良い アピストですが、、、(笑)
僕は どうしても パヤミノニスに
目が 行ってしまいますね〜
この色彩 背ビレのギザリ(笑)
腹ビレの伸び 完璧な個体!
まだまだ 凄くナル!
僕のド ストライクの素晴らしい個体 !
今年1番の 衝撃アピスト!!
もう来ないでしょう?
何気に メスも 綺麗な変わった色彩?!

来年も 新種の アピストが来る〜でしょう
腹ビレの 長い ピアロアが来たら
僕は 即買いです!(笑)


デスモ さんのコメント...

> 梨乃のパパさん

そうそう、ギザビョ~がピアロアです。
そうです。コロンビアにもブラジルにもベネズエラにもギザビョ~が居ます(笑)
輸入ルートの詳細はよく分かりませんが、ネグロのピアロアはcf. ピアロアって事で良いと思います。
そんな事を聞くと、それぞれを入手して見比べてみたくなりますよね?www

デスモ さんのコメント...

> ナルさん

メカゴジラ、懐かしすぃ~(笑)
パヤミノに注目していただきありがとうございます!
ちょっと恥ずかしがり屋の変な性格のアピストですが、色合い的には珍しいアピストですよね!
♀はラテラルスポットが2つあるし、尾びれは見辛いですがオレンジのツインバーになってるんですよ。
いつか来ると思いますが、それまでにFをしっかり維持しておきたいと思います。